1000返り

忙しさにかまけての久々のブログ更新。

天高く馬肥ゆる秋。

清清しい秋の空にすっくと立ち上がる重機は建築物を支える杭を施工する為の杭打機。

設計段階にブログで紹介した保育園(由利本荘市の中央保育園)がいよいよ着工。

筆者の事務所は協力事務所として、基本設計から実施設計、そして工事監理を一貫して担当しています。

試験杭施工にあたり監理者として立会い、施工状況を確認。


まずはモノ!

材料検収、設計図に指示した製品に間違いが無いか、本数、長さ、製品欠陥の有無を確認します。


今回は杭の継ぎ手が機械式の為、そのジョイントも確認。

ところで管理ではなく”監理”を別に立てることは、第三者確認という意味からも重要な事。
監理は専門的立場で設計図に記された性能・機能を最大限に引き出すための重要な業務。
まして、自身が設計した建物の監理は熱のいれようが違います。

設計者が自身で監理する、細部まで建物を理解し、愛着を持って仕事に従事する、建物にとって望ましい事。

と前置きはさておき、

まずはレベルの確認。


杭の施工で最も重要な管理事項の一つがレベル(高さ)。
建物を支持する陰の力持ち、杭の高さは上部構造体のFL、高さを決める為、やり直しは利きません。
測量機器を慎重にセットし、基準と成る高さをマークします。

簡単には動かない場所、今回は敷地側面のコンクリート擁壁にGL高さを設定。

そこを基準に、試験杭の側にもGL+1000の位置を出します。←グランドラインからプラス1000mmという意味。

監理ではこれらに作業ミスがないか第三者確認を行ないます。

ところで、建築現場では+1000という基準線が多用されますが何故なのか皆さんはご存知でしょうか。

これから設計図に従い建築作るために現場で線を引くことを墨出しといいます。
材料や、壁、床、天井に下図を書きこむ作業です。皆さんも一度は目にした事のある大工さんの墨坪はそのための道具。一度引いてから消せる、チョークの粉を利用したものも活用されています。
これらを用いて行なう墨出しで+1000が用いられる理由はいたって簡単。

チョッと想像してみてください。

これから一枚の壁を施工する際、壁の真下に線を引き立ち上げた場合、その線は壁の真下に隠れてしまいます。
他の機器や照明などを設置したい場合また新たに墨を出さ無くてはなりません。
また建築工事では様々な業種、職人が力をあわせて行ないますが、そのそれぞれが自由な場所を基準に寸法を決めては施工誤差が大きくなるのは必然。

皆が基準とする共通の基準線を、施工に従い隠れてしまわない場所に設ける、それが+1000の意味なのです。

ちなみに現場では ”1000返り” と呼ばれます。
つまりは通り芯から1000mm返ってきた線という意味。

コンベックス(建築用メジャー)で寸法を測る際などは初めから、目盛り1000mmをこの基準線にあて1000切り!と一声上げれば、目盛りを読み取る側が頭の中で+1000だから1000引いて....という計算をせず、一発で読み取り数値が測定寸法という事になります。

施工スピードと精度を確保するため計算ミスの少ない1000という数字を用いた現場の知恵です。

現場マメ知識はここまでにして本題、
試験杭の施工状況はまたのちほど

Seeyouかわいい

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